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吹き矢3級の戯言雑記 (リンクは御自由にどうぞ)

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人の織りなす関係は まるで絡み合う糸 やがて生まれる軌跡はレース模様

 
 ああ、たしかにゲルマン忍者だ!(挨拶)
必殺技はシュトゥルム・ウント・ドラングでいいよ、もう……
同じ石ノ森作品のキカイダーへのオマージュデザインなのだろうか? つーか毎年毎年、新仮面ライダーのデザイン発表は心臓に悪いなw


・【感想】【エロゲ】タペストリー -you will meet yourself-
タペストリー -you will meet yourself- 初回版タペストリー -you will meet yourself- 初回版
(2009/02/27)
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 今更ながらにタペストリーの感想。発売されてからかなり時間が経っているのでネタバレ全開で(一応個別ヒロイン感想は隔離)。

前提として、主人公はじめの余命半年であり、物語のラストには死ぬことが運命づけられている背景があり、テーマは文字通り死生観。ただ一概に死生観といっても概念的に捉え方は沢山あって、この作品の場合は、どちらかと言えば、第三者の死を通じて生について考える。生きるとは何か?に重を置いている作品だと思います。作品的に構図としては、残す側の主人公の心情よりも、残される者側のヒロインの心情がメイン。死生観を扱う上で生に重を置いた作風を素晴らしきかなと思う反面、生に重を置きすぎて死に対してが物語作成上の手段となってしまってるところが残念であり、この作品の悲しきところ。扱ってるテーマが重いところも、この作品に対して厳しめの評価にならざる得ないところがあります。物語の流れ的にも稚拙としか言えない展開があるのもマイナス。特に隠してるはじめの病気が仲間達にバレていく過程なんかは、酷い気がします。もう少しスマートに出来なかったものかと。
システム的にも新malieシステムの画像は美麗な反面、PCの必要スペックが高め。また非常に重いのが辛いところ。特にヒロインの心情を顕すためにヒロイン視点が多分に挿入されるので、視点は違うとはいえ、都合同じ展開を二度見ることになる今作でスキップモードの遅さは致命的。
そこら辺の問題点が多々ある作品ではあるものの、ズバッと斬って捨てることの出来ない何かが確かにあります。各ヒロイン個別ルートに入ってからのシナリオが特に顕著。以下、ヒロインごとの感想をば。(以下ネタバレ隔離)


 
 
個人的に詩ルートの展開は面白いと思った。病気ことがバレてないと思って隠し続けている主人公のはじめ。病気のことを知っているけどはじめの心情を汲み取って知らないふりをする部活の仲間。その中ではじめが発作で苦しんでいる現場を目撃してしまう詩。詩に病気の事を打ち明けるものの、みんなに黙っていてくれと詩に頼む主人公。みんなが知っている事をはじめに秘密にしつつ、自分だけ病気のことをはじめから打ち明けられたことをみんなには秘密にしなければならない実に拗れまくった展開。和をかけて親友のひかりがはじめの事を好きな事を痛いほど知ってるから、このはじめとの後ろめたい秘密の共有が悪魔のごとくのし掛かってくる。加えて秘めてるはじめへの恋慕。もうこれでもかッ!ってぐらいの四重苦。もう、よく狂わなかったなとw
はじめにしてみても、この偶然できてしまったと思ってる秘密の共有者に心の安寧を求めてしまう。ある種、この作品の恋愛感情はこの状況によってのみ成立し得る形であり、病気のことがなかったら、詩とはじめが交わることは無かったと言えますね。例えるなら、溢れるはず無かったコップの水が意図せぬ出来事で溢れてしまった。
詩ルートと共に紗希ルートもそうなんですけど、詩ルートは指輪、紗希ルートはウエディングドレスと、それぞれ形見の品が存在します。見ようによっては枷の象徴のようにとらえることもできますけども、シナリオ的な意図は違うところにあるんじゃないかなと思います。たしかに死者に生者が縛られるべきではないのでしょうけど、その想いを抱いてその後の彼女達の人生に昇華できるのであれば、それもまた一つの答えなんでしょう。その結果、はじめへの想いをずっと抱き続けることになろうとも、それが彼女達の幸せであれば、それはそれでいいんじゃないんでしょうかね。結果的に幸せとは自分の中にしかないのですから。現段階の彼女達にとってはそれが偽らざる真実であることが重要。その先については、それはまた別の物語なのでしょう。

紗希ルートは見送る者の心情に特化した内容。好きになった人が死んでしまう事実を受け入れて、見送る事のできる心持ちを得るための話。先の詩シナリオが友人であるヒカリとの確執、下世話な言い方をすれば人間関係の拗れによる修羅場的なところがメインだったのに対して、紗希ルートは純粋に見送る側の物語といえますね。前向きに楽しいことを考えて日々を過ごす紗希にとって、はじめの不治の病は抗いがたい壁。どう頑張っても悲しい考えにしかならない彼女がとった行動は、はじめの病気のことなどなかったように振る舞うこと。はじめの病気を受け入れて、なおかつ普通の日々を過ごすのではなく、受け入れられないから逃避する。現実を直視できないのは、理想と現実にあまりにもギャップがあるから。そして彼女は若く幼い故にそのギャップを受け入れる土壌がない。そんな彼女に対して残された時間のないはじめができることは、必死に生きて死ぬこと。身をもって現実を教えること。想いをよせる二人にとって辛い方策ではありますが、時間はそれしか許してくれない。それ故に紗希ルートでは、はじめが徐々に弱っていく描写が他ルートと比べて一番描かれているのでしょうね。逝く者は残される者に喪失感に捕らわれることなく生きて欲しいと願い。残される者は逝く者に自分たちの事を心配せずに心安良かに旅立って欲しいとを願う。やはりこれは逝く者と見送る者の物語なんでしょうね。

美那ルートについては、美那のトラウマを軸に去りゆく側のはじめが残りの人生をどのように使うか?彼女になにが残せるか?が焦点。残りの時間を全部おまえにやる。と、言い切るはじめはカッコいいのだけど、ちと自分の死を達観しすぎてるかなって気もします。自分の死を二の次にしなければならないほど追い込む美那も美那だけど。まあ、彼女の場合は家族と死別という過去があり、現在進行形で死者に縛られる生者。普段は気丈に振る舞っているものの、いずれ遠からず破綻する危うさが潜在的にあったので仕方ないかと。(家族の死と遠からず死ぬはじめを重ねてしまったことも彼女の心の決壊を早めたとも言える)。大切なのは彼女がいま生きていること。この後の人生も生き続けていかなければならないこと。いずれ誰もが終わりを迎える生命だけど、いまこの時点で生きていること。それを示せるのは、家族同様に彼女を残して逝くことになるはじめだけ。彼の言葉と行動でなければ美那には届かなかったのでしょう。
今作で唯一はじめの死ぬ描写のないルートなのも(宣告された余命の半年を過ぎても生き続けている)、彼女が残りの人生を歪まずに生きていく強さを得る話に特化してるからなんでしょうね。はじめとの残された時間を大切に過ごし、はじめが死んだ後も立ち止まることなく前に進んでいく強さ。はじめが死んだら泣いてしまうだろうけど、かつての家族の死のように悲しみに捕らわれることなく、新しい幸せを掴む強さ。それが去り逝く者が残される者に贈れるギフトであり、残される者が去り逝く者に贈れるギフト。この奇跡の時間はそんな二人に贈られる天からのギフト。そういった意味では演出的に真逆だけど、紗希ルートと同じと言えますね。

ひかりルートは幼なじみの葛藤が詰め込まれている興味深い内容。
はじめにとって家族以外で一番近い他人。近すぎて恋愛感情に発展しない妹のような相手。ひかりにとっては大好きな異性。小さなころから恋心を抱いている相手。男女の精神的成熟の差、女性の方が恋や愛とかに早熟と言うか多感なんでしょうね。ずっと隣にいて一緒に居るのが当たり前なはじめの感覚と、ずっと一途にはじめを見続けてきたひかりのすれ違い。不謹慎だけども幼馴染みのテンプレが詰まったこの展開にはじめの死を掛け合わせることにより、ドラマチックなシナリオになった思う。やや手垢にまみれた展開の感は否めませんがね。
はじめの病気を知り、今までの関係を壊してでもはじめとずっと一緒にいることを決意するひかりと、ひかりの想いを知り遠からず死んでしまう自分では、彼女を幸せにすることができないと遠ざけるはじめ。死と向き合うひかりと死に逃避するはじめ。ひかりを遠ざけようとするはじめの行動は優しさというより、彼の幼稚性の顕れ。ひかりの想いに向き合えないから遠ざける。真っ直ぐによせられる想いに向き合うことができない自分に苛立ちを覚え、ついには自分の気持ちにすら向き合えなくなる。何故苛立ちかを考えれば、答えは自ずと知れようものだけど、向き合うことができないのだから知りようもない。このシナリオでは他シナリオで意図的に避けていた、死を宣告された人間の恐怖が描かれていると思う。はじめにとってひかりの想いは考えまいとしていた死を否応なしにも実感させられる恐怖。共通ルートで振る舞っていた行動、いつもの日常を可能な限り続けたいと願う気持ちは、その恐怖から逃れる自衛手段でもあったのでしょう。あまりにも他のルートで超然としすぎていて忘れてしまいそうになるけど、彼自身は突然に死を宣告されて戸惑うただの高校生。はじめの行動原理は、死を受け入れてるのではなく、死についていまいち実感がなかったことに起因していたのでしょう。だから、ひかりの想いに答えてしまうことで、ずっと一緒に生きていたい、死にたくないという気持ちが溢れてしまうのが、はじめにとっては恐くて仕方がなかったのでしょう。自分がなにより固執した日常は、ずっと一緒に過ごしてきたひかりを除いて成立しないことすら見えなくなるほど追いつめられて、やっと本当の弱音を吐露するのだから、どれだけ我慢強いのか……はじめの場合、鈍感って線もあるけど。死に逝く人間の恐怖は死に逝く人間にしか背負うことができない、だけども残される人間も大切な人が居なくなってしまう恐怖を背負う。同じではない同じ痛み。一緒に怖がって、一緒に泣いてあげる。共に同じ時間を過ごしてきた、このひかりの言葉だけしか、はじめの真の弱音を引き出すことが出来なかったのでしょうね。
だからこそ、ひかりルートにはその後を丁寧に描いて貰いたかったと思うのだけど、作中で語られるのは、はじめの死後のエピローグだけであるのは残念すぎる。二人が泣いて笑って一生懸命に生きた過程こそを個人的に描いてほしかった。その先にある二人の結晶。タペストリーというタイトルが示すとおり、横糸に対しての縦糸、繋がっていく新しい命に対する説得力が薄っぺらく感じられてしまうのが、ほんとに残念でならない。

遙海ルートは天才の孤独。ほとんどのことを人並み以上にできて人並み以上に理解できる。未知があるから人は知ろうする、未知なることにドキドキも感じる。しかし最初から解ってしまえば、さぞ人生は色めきを無くすだろう。天才とはある種の退屈と隣り合わせの存在。少なくとも彼女にとっては退屈の材料でしかない才覚。彼女の倦怠はある意味、死に至る病と言えるでしょう。そんな生きながら死んでる遙海と、死に至るから生きようとするはじめ。この二人の対比を物語の基幹に持ってきたのは素直に面白いと思いました。遙海ルートに突入してから降って沸いてきたような天才設定を許容できるぐらいにはw
彼女が事あるごとに奇行に走るのも、その退屈からの脱出を願ってのこと。そんな彼女の前に死を前にして日常を守りたいと生きるはじめの姿が理解できないものとして映る。彼女にとって理解できないことは興味の対象、はじめの事を知りたいと思う探求心からはじめと付き合い始める。一見、遙海の行動は酷いようにみえるけど、男女の関係の始まりなんてのは相手に興味を持つところからはじまるのだから、そうそうは間違ってない。まあ、KYではあるけど。彼女自身は天才である以前に結局は幼いのでしょう。天才であったからこそ幼いと言うべきか。その才覚が彼女の情緒成長に影を落としていたのは間違いないでしょう。はじめに対して抱いてる感情が興味から恋といわれる感情に変質してることに気づけないほどに。はじめが発作で倒れた時に、彼を失いたくないと思うのは好きだからと気づけたのは彼女にとっては辛いけど幸せなことだったのでしょう。そしてはじめが死んだ時に、こみ上げてくる哀しみ、それは空虚な心を満たす哀しみ。哀しみを感じれるということは生きているということ、倦怠の海に沈んでいた心が生き返ったということ。振り返ればそこに愛おしい日々があったことを実感させてくれる痛み。悲しいけれども彼女はあの瞬間に完全に生き返ったのでしょうね。だから彼女は二度と人生を退屈だとは思わない。なんでも解るから退屈だと思っていたのは幼い自分の思い上がりだった事に気づけたから。だから彼女は振り返らずに、前へ進んでいける。人生というタペストリーを織り込んでいく、はじめと過ごした色鮮やかな日々の先に重ねるように、これから先の人生も。
確かに中盤のセフレ関係とか、相変わらずはじめがお馬鹿だったりとグダグダした展開はあるんだけど、生きることは尊くて素晴らしいことと高らかに歌ってる生命賛歌なので、全ルート中一番のお気にいりルートですね。

長々と書きましたが、総括としては今一歩と言わざる得ないです。
ちょっとテーマを泣かせようとする手段として使いすぎてる感があるのもマイナスですし、ライターさんの力量的にも扱うのには早すぎるテーマだったと思います。ただ、テーマを伝えようとする姿勢ははっきりと感じられますし、頑張ってると思いますので、今後の積み重ねに期待したいですね。そしてまたいつか同じテーマにチャレンジして欲しいと思えるだけの期待をさせる作品ではありました。


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[ 2009/06/16 21:59 ] ゲーム | TB(0) | CM(0)
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Author:ふきにゃ
エロスとカオスと人外ロリをこよなく愛するマシーネン・アーリア人。

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