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吹き矢3級の戯言雑記 (リンクは御自由にどうぞ)

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消えた言葉 拾いあげる 旧き 哀しき 物語を そっと閉じた 化石の薔薇

 
 そろそろ猫撫に備えてカマキリとリアルシャドーの準備!(挨拶)
まだマスターアップ報告がないのが気になるといえば気になりすぎますが……信じて待つの一手。数年ぶりの元長ゲーシナリオ、しゃぶり尽くすぜ!


・【感想】【ラノベ】神様のメモ帳〈6〉
神様のメモ帳〈6〉 (電撃文庫)神様のメモ帳〈6〉 (電撃文庫)
(2011/02/10)
杉井 光

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高校の文化祭が押し迫る晩秋、ラーメンはなまるにやってきたのは、チャイナマフィアの後継者兄妹。なんとミンさんの親戚だという。ミン父・花田勝の引き起こした事件をきっかけに、なぜか持ち上がるミンさんの縁談。それに憤然と立ち上がったのは、ヒロさんだった。「おれからの依頼。この婚約、ぶっ壊してくれ」ヒモのくせして、ついにミンさんに本気!二転三転の結婚騒動を描いた「電撃文庫MAGAZINE」掲載作に、ヒロさんの師匠初登場の書き下ろし短編『ジゴロ先生、最後の授業』を加えた、大ボリュームのニートティーン・ストーリー第6弾。


 物語の冒頭が語るとおり、花田勝という一人の男の物語。

――『ラーメンはなまる』。
花田勝の物語が始まる場所であり、終わる場所でもある、その店の名前だ。

 この言葉になんら嘘偽りなく、彼に捧げられる彼だけの物語、なんの意味もなかった馬鹿みたいな物語。とあるラーメン屋の暖簾にその名残だけを残し去っていった男の物語。

 5巻の短編『はなまるスープ顛末』で、その存在が語られたミンさんの父親、花田勝氏にまつわるこの物語は、どうしようもない物語。"失われてしまった言葉を墓の底から掘り返して、死者の名誉を守るためだけに生者を傷つけ、生者に慰めを与えるためだけに死者を辱める"まさにニート探偵の在り方を具現化した事象といえる。そして探偵が掘り起こした真実と事実から物語紡ぐはずの探偵助手ですら、彼を物語ることはできない……。なぜならば最初から最後までこの物語は花田勝のものだからだ。いかに探偵が世界を租借して帰納しようとも、物語の紡ぎ手たる作家が世界を演繹しようとも、すでに作られてしまった物語をどうすることもできない。これはそんな苦い物語であり、上手くやろうとすればもっとマシな方策があるのに、守りたいもの全てを守ろうとしたために、みんなが少しずつ不幸になってしまった物語。アフターケアによって傷を負ってしまった本末転倒な物語であり、結局はアリスの言うとおり花田勝という男の自己満足に帰結する。誰もが不幸になり傷を負った一人の男の自己満足の果てになにが残ったのか……それはその男の名前が刻まれた暖簾のかかるラーメン屋が、今も変わらず続いている事実をもってのみを答えとするべきだろう。氷菓職人ではなく父親の作ったラーメン屋を継いだ娘の姿と共に。

 この少しビターでほろ苦いのに清涼感のある感覚は杉井光の真骨頂というか、神様のメモ帳という作品独特の感覚。特に今回の場合は花田勝という物語があって、それに沿う形で各々が各々の物語を紡ぐ。ニートにはニートの、女達には女達の、ラーメン屋にはラーメン屋の、そしてジゴロにはジゴロの……各々の矜恃が物語を落としどころへと導く。考えてみれば不細工な結末だ、だけれどそれしかなかった……みんなが全力を尽くして少しだけ不幸になることが最善の折衷案でもあったのだ。最良ではなくとも悲劇を喜劇に変えることが、この物語にとって最善だったのでしょう。いやまあ、今回一番頑張ったヒロさんのはお気の毒と言うか自業自得と言うか……ナルミがヒデェーw たしかにヒロさんのジゴロの力を駆使しなければ落とせない事柄なのだけど、そもミンさんとヒロさんが主人公の物語だと勘違いして行動してたのに、ヒロさんバッサリじゃんかよ(ナルミの場合は狂言廻しだけども、舞台袖でニヤニヤしてるのではなく、自ら舞台で喝采も罵声も全てを浴びる立ち位置なので、誰も文句言えない。タチの悪い魅力だなw)。

 花田勝の物語と共にもう一編収録されている『ジゴロ先生、最後の授業』が秀逸というか何とも言えない物語になっているのは杉井光の非凡なところだなァ。ぶっちゃければこの『ジゴロ先生、最後の授業』は先の花田勝の物語と同じなのです、アリスの叔父にしてヒロさんの師匠、紫苑寺吾郎という希代のジゴロの自己満足の物語。彼のジゴロとしての矜恃を全て昇華して終わる物語。そして花田勝氏の物語と違って誰も不幸にはならず終わる、少なくとも関係者の心の中で美しい思い出として昇華される。希代の女ったらしの最後の清算ではない最後の仕上げだよなこの物語はw "女を泣かせるぐらいならだます"の持論どおり、彼の矜恃の集大成。花田勝と紫苑寺吾郎の物語を対比は実に杉井光らしい手法であり、神様のメモ帳らしい遠回りなオチの付け方だと思う。

 それにしてもヒロさんにも紫苑寺吾郎にも素晴らしいジゴロの才能があると太鼓判を押されてしまったナルミの明日はどっちだw もうニートエリートまっしぐらだろナルミw ほんとに今巻も楽しかった、アニメ化も決定してますます脂がのってきたと言えるシリーズなので次巻も楽しみ。そして今巻で一番爆笑したのが……今巻の発売日が2月10日とわざわざニートの日をチョイスしてることである(電撃文庫パネェw)。

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[ 2011/02/13 14:13 ] ラノベ | TB(0) | CM(2)
貴殿の猫撫感想、期待申し上げる!!!(ぉぃ
うちも神メモ買おうかなぁ・・・今更だけど。
[ 2011/02/13 19:35 ] [ 編集 ]
猫撫は多分……面白味に欠ける心理学とか概念とかに寄った感想になると思うよ。もうねぇ、おかんの名前が式子の時点で確定済み事項w

神メモの前にさよならピアノソナタ(全4巻+1)を読むことを薦めておく。
[ 2011/02/13 20:25 ] [ 編集 ]
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